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知らない誰かと話す時間が、自分にとって新鮮だった理由

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知らない誰かと話す時間が、自分にとって新鮮だった理由

異業種交流会と聞くと、「初対面の人と何を話せばよいのだろう」「場の雰囲気になじめるだろうか」と、心配になる方もいらっしゃるかもしれません。特に初めて参加される方にとっては、会場に足を運ぶことも一つの山場です。

いつもの会話の範囲

日々の暮らしの中で、私たちは決まった人と話すことが多くなります。事務の仕事をしている方であれば社内の上司や同僚、接客業の方であれば同じ現場で働く社員やアルバイトとの会話が中心になります。安心できる一方で、職場での話題はどうしても似通っていきます。

少し違う出会い

異業種交流会では、そうした日常から少しだけ違った新鮮な出会いがあります。会社で書類作成をしている方と、建設現場で働く方、販売の仕事をしている方と、介護の現場で働く方が、同じ席で向き合うこともあります。

自然に広がる会話

たとえば、毎日パソコンに向かって仕事をしている会社員の方が、「建設現場で体を動かす仕事は大変ではありませんか」と、建設業の方に声をかける場面があります。すると、「暑さや寒さはありますが、形に残る仕事なのでやりがいがあります」と、穏やかな答えが返ってきます。その話に別の参加者がうなずき、会話が自然と広がっていきます。

また、介護の仕事をしている方が、「利用者さんとの何気ない会話が、一日の中で一番落ち着く時間です」と話すと、販売の仕事をしている方が、「お客さまに声をかけてもらえると、同じようにほっとします」と答えることもあります。仕事内容は違っても、感じ方には共通点があることに気づく瞬間です。

無理に話さなくて大丈夫

こうした会話は、上手に話そうとする必要はありません。「一日はどんな流れですか」「忙しい時期はいつ頃ですか」といった、素朴な質問からで十分です。話すのが得意でなくても、質問するだけであっても問題ありません。

会の終わりの表情

会の終わりに、主催者から見て印象的なのは、皆さんの表情がやわらいでいくことです。
終了後、「思っていたより気楽でした」と自然な笑顔で帰られる方も少なくありません。これといった目的がなくても、知らない誰かと話す時間が、自然と心を軽くしてくれるのだと感じます。

初参加の方へ

初めて参加される方の多くは、「何か得なければならない」「失敗したくない」と、知らず知らずのうちにハードルを高くしてしまいます。しかし、この交流会は、成果を求める場ではありません。ほんの少し、日常の外に出て、人の話に耳を傾ける場所です。

無理に話題を用意する必要も、特別な話をする必要もありません。うまく話せなくても、そのままの言葉で十分です。知らない誰かと同じ時間を過ごすこと自体が、すでに一歩前に進んでいる証です。

小さな一歩から

異業種交流会は、大きな成果を残す場所ではなく、小さなきっかけを持ち帰る場所です。
「参加してみてよかった」「また来てみようかな」——そのように感じていただけたら、主催者としてこれほど嬉しいことはありません。
初参加の方も、どうぞ気負わずにお越しください。
ほんの少し勇気を出して席に着くだけで、穏やかな時間が流れ始めます。
その一歩が、思いがけず新鮮で、心に残る時間につながるかもしれません。

(投稿者:弁護士 細江智洋)

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