自己PRが苦手でも大丈夫。異業種交流会で使えるシンプルな型
「異業種交流会に行ってみたいけれど、どう自己紹介すればいいか分からない」
そんな話をよく耳にします。実際、弁護士である私・細江も最初の頃は「何を話せばいいのだろう」と思い悩んだものです。
でも、自己PRに特別なスキルは要りません。少しのコツをつかめば、誰でも印象に残る自己紹介ができるようになります。
今日はその“シンプルな型”をご紹介します。
1.「今・過去・これから」の順で話す
まず自己PRで大切なのは、順番を整えることです。
「今、何をしているのか」「過去にどんな経験をしたのか」「これからどうしていきたいのか」を順番に話すだけで、伝わり方がぐっと分かりやすくなります。
たとえば、住宅ローンアドバイザーの方なら―
「今は横浜で住宅ローンの相談を中心に、お客様の住まいづくりをお手伝いしています。以前は銀行に勤めていて、お金の面から人生設計を支える仕事に魅力を感じて、今の仕事を選びました。これからは家族の形が変わるときにも安心して相談してもらえる存在になりたいです。」
たった30秒ほどでも、この3段構成で話すと、聞き手はあなたの仕事と人柄を自然にイメージできます。
2.「数字」や「場面」をひとつ入れる
印象に残る自己紹介には、少しだけ具体的な話を盛り込むのがポイントです。
数字や場面を出すことで、あなたの話が“実感を持って”伝わります。
たとえば、
「これまでに300組ほどのお客様の住宅購入をサポートしてきました。」
「休日にはモデルルームの見学に同行することもあります。」
このように少しだけ具体性を加えるだけで、聞き手の頭の中に“あなたの仕事ぶり”がリアルに感じられます。
無理に成功した話をする必要はありません。身近なエピソードこそ、親近感を持ってもらえるものです。
3.最後に「つながりたい理由」を添える
自己PRの締めくくりには、「どんな人と出会いたいか」を一言加えると会話が広がります。
たとえばこんな言い方があります。
「住居や暮らしに関わるさまざまな職種の方と情報交換したいです。」
「お客様の人生設計を考える立場として、違う業界の考え方を吸収したいと思っています。」
こうした言葉を添えると、相手は「この人と話してみたいな」と思いやすくなります。
異業種交流会は“売り込みの場”ではなく、“お互いを知る場”です。
肩の力を抜いて「自分がどんな人と出会いたいか」を率直に伝えてみましょう。
4.話し方は「ゆっくり・短く・笑顔で」
話す内容を整えても、早口で話すと伝わりにくくなります。
自己紹介の時間は、多くの場合1分ほど。
あわてず、ゆっくり、そして笑顔で話すだけで、聞き手に安心感を与えられます。
笑顔は「話しやすそうな人だな」という印象を与える、いちばん効果的で簡単な自己PRです。
5.うまく話せなくても大丈夫
異業種交流会では、話し上手よりも“誠実さが伝わる人”の方が印象的です。
スムーズに言葉が出なくても、素直に「緊張してしまって…」と言えば、それもあなたの魅力です。
相手はあなたのなめらかな話し方よりも、「人柄」を見ています。
まとめ
自己PRが苦手な人ほど、シンプルな型が効果的です。
「今・過去・これから」の順で話し、少しの具体例と笑顔を添える。
それだけで、初対面の相手にもあなたの印象がきちんと伝わります。
異業種交流会は、仕事や業界の壁を超えて人とつながる場です。
あなたの言葉が、予想していなかった出会いを引き寄せる第一歩になるかもしれません。
まずは気軽に、あなたらしい自己紹介から始めてみましょう。
(投稿者:弁護士 細江智洋)