共感を生む話題はどう見つける?異業種交流会でのヒント
異業種交流会では、出会ったときに「この人とまた話したい」と思ってもらえるかどうかがカギになります。新しい人と出会っても、会話が弾まないまま終わってしまうと、印象が残らず、その後につながりにくくなります。では、どうすれば相手との間に共感が生まれ,自然に打ち解けられるのでしょうか。
まずは「相手の関心」に耳を傾ける
共感を生む話題のスタート地点は、自分が話すことよりもまずは「相手の話に耳を傾けること」です。異業種交流会では、職種も経験も異なる人が集まります。大切なのは、相手が話し始めたとき、その言葉を受け止めながら耳を傾けること。
人は「聴いてもらえた」と感じると、安心して心を開くことができます。その時間の中に、共感できる話題の種が見えてくるものです。
「日常」にヒントがある
共感を生む話題は、特別なものではありません。
たとえば、「最近、気温の変化が激しいですね」「急に冬らしくなりましたね」といった何気ない一言でも、相手の生活に寄り添った話題から会話が広がることがあります。
また、「休日の過ごし方」だけでなく「毎日のちょっとした楽しみ」など、身近な話題もおすすめです。子育て中の方が意気投合して「お弁当づくりの工夫」で盛り上がり、家族ぐるみのお付き合いに発展することもあるかもしれません。
自然な「共感」の返し方
たとえば、あなたが心理カウンセラーで、相手が福祉関係のお仕事をされている方だとします。相手が「最近、ご家族のことで悩まれている方が増えていて…」と話してくれたら、「そのお気持ち、とてもよくわかります。私のところにも似たご相談があります」と丁寧に返します。このように、相手の言葉に寄り添いながら、あなた自身の経験をほんの少し添えることで、「この人はわかってくれる人だ」と安心できます。無理に自分の話を広げる必要はありません。心に触れた部分だけを、そっと重ねれば十分なのです。
「違い」を受け止めて会話を深める
異業種交流会では、自分と違う考え方を持っている方に出会うことも多いでしょう。
しかし、その「違い」を否定せず、「なるほど、そういう考え方もあるんですね」と受け止めることで、会話の幅が広がります。違いを尊重する姿勢が、自然な共感へとつながり、相手も安心して話を続けられるようになります。
「また話したい」と思われる人に
共感を生む会話の基本は、「相手を理解したい」という気持ちです。
話題づくりのポイントを一つにまとめるなら、「自分から話すより、相手に話してもらう間をつくること」。
笑顔でうなずきながら話を聴き、相手の話を受け止める。その積み重ねが、信頼につながります。
異業種交流会は、出会って終わりではなく、次のご縁につながる第一歩です。。
共感を生む話題づくりを意識することで、あなたの出会いが「一度きり」ではなく、「続く関係」へと変わっていくでしょう。
そして何より、「相手を大切に思う気持ち」こそが、どんな話題よりも相手の心に残ります。少しの勇気と思いやりが、お互いを理解し合うきっかけになるのです。
異業種交流会では、話す内容よりも「相手に寄り添う姿勢」が信頼を生みます。
肩の力を抜いて、まずは目の前の方に関心を向けてみてください。
その一言、そのうなずきが、新しい人脈のはじまりになるかもしれません。
(投稿者:弁護士 細江智洋)